ここでは、財務報告・財務諸表についてご説明します。

財務報告とは、税務申告、株主、債権者、銀行、税務署など利害関係者に対する公正な財務状況及び利益配分の報告を行うことです。財務報告の目的は、株主をはじめとするステークホルダーに対し、企業の財政状態および経営成績等を、連結決算ベースで、適時、適切に報告することです。金融商品取引法や会社法などの法令等により義務付けられているもの、銀行や取引先との契約等により求められるもの、利害関係者等への自主的な開示などがあり、財務諸表及び財務諸表の信頼性に重要な影響を及ぼす開示事項等に係る外部報告となります。 この報告に、企業が決算期に開示情報として発行するものが財務諸表です。「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」この3つの財務諸表を総称して、財務三表と言われています。

貸借対照表・Balance Sheet(B/S）

ある時点での企業などの財政状態を明らかにするもので、資産と負債及び純資産(旧 資本)の3つから成り立ちます。資産は一時点の会社の財産、資金の運用状態を示し、負債と純資産は資金の調達状況を表しています。

損益計算書・Profit and Loss Statement(P/L）

企業などのある一定期間(会計期間)の収益と費用の明細を示して、その期間における純利益を算出した計算書です。企業の経営成績を示します。売上高と売上総利益・営業利益・経常利益・税引き前当期利益・当期利益の5つの利益から成り立ちます。業績そのものは損益計算書で判断され、1日1日の経営活動の成果が積み重ねられ最終的に損益の結果が集計されたものとなります。

キャッシュフロー計算書・Cash Flow Statement(CF)

企業などのある一定期間(会計期間)の現金および現金同等物の増減と残高を示して、その期間における資金の流れを表した計算書です。お金の流れで会社の実態を表します。主に以下の経営活動別に情報が開示されます。

・営業活動：販売や仕入れなど本業に関わる活動

・投資活動：工場や機械などの固定資産の購入・売却などの活動

・財務活動：借入や株式発行など、資金調達・返済の活動