5.労働基準法と36協定とは

こちらはビーブレイク業務システム研究室です。

今回は「労働基準法と36協定とは」について。

まずは最近ニュースでもよく取り上げられている「労働基準法」について取り上げてみたいと思います。

そもそも「労働基準法」とは、憲法第27条第2項に基づき制定された法律で、国家公務員等の一部を除き日本国内のすべての労働者に原則適用されます。参考までに憲法第27条の条文は以下の通りです。

日本国憲法 第二十七条  すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。

2 賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める。

3 児童は、これを酷使してはならない。

この条文から分かるように「労働基準法」は、労働基準(労働条件に関する最低基準)を定めた法律です。その中で「労働時間」について少し詳しく考えてみます。

労働基準法では労働時間、休憩、休日について以下のように定めています。(厚生労働省のサイトより)

・使用者は、原則として、1日に8時間、1週間に40時間を超えて労働させてはいけません。

・使用者は、労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を与えなければいけません。

・使用者は、少なくとも毎週1日の休日か、4週間を通じて4日以上の休日を与えなければなりません。

もちろんこれをしっかり守れば労働基準法上問題はありませんが、原則通りにいかないことも少なくありません。そこで一定条件内で労働時間等を変更できる制度が用意されています。それが今回のテーマの二つ目である「36協定」です。

36(サブロク)協定とは、労働基準法第36条に基づく協定をさします。では条文を確認してみましょう。

労働基準法 第三十六条

使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、これを行政官庁に届け出た場合においては、第三十二条から第三十二条の五まで若しくは第四十条の労働時間(以下この条において「労働時間」という。)又は前条の休日(以下この項において「休日」という。)に関する規定にかかわらず、その協定で定めるところによつて労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる。ただし、坑内労働その他厚生労働省令で定める健康上特に有害な業務の労働時間の延長は、一日について二時間を超えてはならない。

2 厚生労働大臣は、労働時間の延長を適正なものとするため、前項の協定で定める労働時間の延長の限度、当該労働時間の延長に係る割増賃金の率その他の必要な事項について、労働者の福祉、時間外労働の動向その他の事情を考慮して基準を定めることができる。

3 第一項の協定をする使用者及び労働組合又は労働者の過半数を代表する者は、当該協定で労働時間の延長を定めるに当たり、当該協定の内容が前項の基準に適合したものとなるようにしなければならない。

4 行政官庁は、第二項の基準に関し、第一項の協定をする使用者及び労働組合又は労働者の過半数を代表する者に対し、必要な助言及び指導を行うことができる。

36協定様式

※画像をクリックすると拡大表示します。

ちょっと長いですが条文を簡単にまとめると、会社が労働者に法定時間を超えて働かせる場合、あらかじめ労働組合または労働者の代表と協定を結び労働基準監督署に届出をする必要があるということです。労働基準監督署に届け出る「36協定届」の様式は右をご覧ください。

※下記「今回参考にしたサイト」にて紹介している「東京労働局」のページには36協定届の記入例が用意されています。ご参考まで。

36協定によって法定時間以上に働くことが認められますが、制限なく働くことを認めている訳ではありません。

限度時間はきちんと定められています。具体的には以下のように決まっています(変則的な労働時間制を取り入れているところは、限度時間が少し変わります)。

1週間 15時間 / 2週間 27時間 / 4週間 43時間
1ヶ月 45時間 / 2ヶ月 81時間 / 3ヶ月 120時間
1年間 360時間

なお、事業や業務により限度時間が適用されないこともあります。例えば、工作物の建設等の事業や自動車の運転業務、新商品・新技術の研究開発業務、労働基準監督署に指定された業務が該当します。

また、業務上、臨時的に36協定で定めた時間を超えて労働する必要がでてくることもあります。その場合「特別条項付36協定」を締結すれば、限度時間を延長することができます。

「特別条項」は文字通り特別なので、あくまで一時的な業務に限られます。つまり、年間を通じてずっと限度時間を超えて時間外労働をさせるような協定はそもそも”NG”です。限度時間を超える場合の上限回数は1年の半分を超えないこととされています。多くの会社では36協定の有効期間を1年間(1ヶ月を12回)にしているので、その場合は限度時間を6回(1年間の半分)を超えないようにする必要があります。特別条項を設ける場合は、36協定届の余白に「理由」や「延長時間」、「労使がとる手続き」など具体的に記載して届けてください。

このような手続きをとり法定時間以上の労働を認められた場合でも残業代はもちろん発生します。

労働基準法と36協定について簡単にご説明しましたが、いかがでしたでしょうか?
今回はここまで。次回もお楽しみに。

※本コンテンツは2017年1月時点の情報を元に作成しています。記載の内容について明示的なあるいは暗示的ないかなる保証も与えるものではありません。労働基準法や制度の詳細については労働基準監督署などにお問い合わせください。

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